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日本で売っていないグッズが欲しいのでAlipayミニアプリから自力で購入してみた【後編】

筆者は大学時代、ドイツ語専攻でした。
なので、中国語が分かりません。

まさか、こんなところでこの専攻が裏目に出るとは思いませんでした。

配送されるはずが……

前回、中国最大のECモール「淘宝網(タオバオワン)」のミニアプリを利用して、無事グッズを購入した筆者。
さあ、後は配送されるのを待つのみ!
タオバオミニアプリでは、ネイティブアプリと同様に荷物の居場所を確認することができます。

中国では、国内配送業者とは別に国際配送を行う企業がいくつか存在しています。タオバオで購入した場合は、(自分で任意の企業を選ぶこともできますが)格安で転送してくれる「4PX Express」がデフォルトで選択されています。よほど理由がある場合を除いて、基本的にはこちらを利用したほうが何かと楽です。

事前の下調べで、国際郵便の場合はショップへの支払いのほかに「国際配送料」を支払う必要があることもばっちり確認済み。春節期間を挟んだため発送自体は注文からだいぶ掛かりましたが、店舗から国際倉庫までの輸送は非常にスムーズに進んでいました。

荷物が国際倉庫にたどり着くと、物流のページから「国際配送料」の支払いが行えます。
注意してほしいのは、この支払いはミニアプリからだと出来ないということ。倉庫についたお知らせをタップすると、App Storeの「淘宝網」アプリDLページへと遷移してしまいます。ミニアプリからも、TOPページの「海外集运」から支払いができるのですが、なぜかネイティブアプリの方に導かれました。

なので、ここから先の解説は、ネイティブアプリでの作業になります(UIはあまり変わらないので、遜色なく作業できると思います)。

さて、通常の「淘宝網」アプリのマイページ(我的淘宝)を開いてスクロールすると、「跨境物流」という項目の中にある「待集运」を選択。すると、海外転送の送料を支払うことができます。

支払いが終わると、その翌日には「荷物の準備ができました」という表示が。

よ~し、これで荷物が届くのを待つだけだぞ!

……ここから約1か月、表示内容が変わることもなければ荷物が届くこともありませんでした。

エッ⁉それダメなんですか⁉

色々と忙しかったのと、「まあ海外発送なら時間はかかるだろ!」と甘く見積もっていた筆者。しかし、ひょんなことからSNS上で、同じドラマへハマっていた友人の衝撃的なツイートを発見してしまいます……。

タオバオで買った公式設定集、昨日届いた~!!」

あれ??
慌てて友人のツイートを見せてもらうと、筆者より後に注文しているのに筆者より先に届いている。なんなら2週間足らずで届いてる。筆者、注文してからもう1か月経つが……?

さすがにこれはおかしいと思い、Googleで「タオバオ 荷物 届かない」で検索。さまざまな体験談を調べているうちに、「禁輸品」についての解説にたどり着きました。
いやいや、これでも決済代行会社のコラム担当として、色々調べてきた身。購入品の中に法的にアウトなものがないことくらい、もう確認済みで……

やらかした~~~~~~!!!!!!!!!
先ほどから掲載している画像にちょいちょい写り込んでいるので、もうお察しの方もいると思いますが。化粧品、入っちゃってます(コスメブランドとのコラボ口紅がめちゃくちゃかわいかったため)。

後から分かったのですが、4pxは安い代わりに独自の禁輸品が多く存在しており、化粧品もそのひとつでした。先ほど「よほどの理由がなければ4pxを」と言いましたが、4px独自の禁輸品を購入したい場合は、別の転送サービスを選ぶか代行業者にお願いするのが賢明です。

「とにかく、これはマズったと慌てて対処法を調査。そしてその結果、こうなってしまったらもう4pxに直接問い合わせるしかない、ということが分かりました。
冒頭にも話した通り、筆者に中国語の学習経験はありません。仕方がないので、かなり正確と噂の百度(バイドゥ)翻訳の助けを借りて、人生初の中国語チャットに挑戦しました。

4pxチャット、店舗のチャット、百度翻訳

藁をもつかむ思いで挑んでいます。百度翻訳にも、4pxのチャットにも。

4pxのライブチャットは、本当にすぐ始まります。Google chromeのページ翻訳をオンにしていれば相手の言っていることはある程度分かりますが、こちらからのメッセージは当然、中国語で入力する必要があります。
てんやわんやしながら、まずは荷物がどうなっているのかを確認。ちょっとここのログが残っていないのですが、案の定「荷物の中に禁輸品が入っていました」と返答がありました。それを抜いて他の物をまとめて送ってもらうのも難しそうだったので、一旦返品手続きをしてお店に送り返してもらうことに。

次に、「淘宝網」で返金・返品手続きを行います。

すると、お店から連絡が来ました。

「返品・返金の理由を教えてください」と聞かれたので、事情を説明します。すると、4pxの方で返送手続きが必要と案内されました。

再び4pxのライブチャットに戻り、返送したい旨を伝えます。

こんな感じで情報を共有していると、返送先住所が知りたいと言われました。そりゃそうか……と思い、再びお店に連絡。すぐに住所を教えてもらえたので、もうチャットのスクリーンショットを直接4pxに送りつけてしまいました。
諸々の情報を渡し終わると、「国内返送費を支払ってください」と指示がありました。完全にこちらの不手際なので支払うのはいいとして、どうやって払うんだ?と思っていたら。

いや送料もタオバオに陳列するんかい。
タオバオ、すご……と思いつつ、指示された送料28元(約470円)をペイ。今更ですが、あんなに広い国なのに上海から北京までこの値段は安いですね。
支払った旨を4pxに伝えると、「確認が取れたので返送します!」と返事をもらえました。

こうして、筆者の初めてのタオバオショッピングで買った荷物は、上海から北京へとんぼ返りしたのでした……。

後日

とんだ初回の失敗から3日後。Alipayを確認すると、無事返金されていることが確認できました。
さて、もう海外通販はこりごりだ……

……と、ならないのがオタクです。

なんかもう、色々と丁寧に対応してくれたお礼も兼ねて、先日の1.5倍多くグッズを購入。今度は禁輸品もばっちり調査済みです。
さて、これでやっとグッズが手に入るぞ~…と、手をこまねいて待っていましたが。4pxの倉庫に着き送料を支払った後、「荷物の梱包が完了したので発送できます」という文言から一向に変化がなくなって3日が経ちました。
前回の経験がささやいています、これは4pxに確認したほうがいいぞ、と。

ついこの間までビビり倒していたライブチャットも、もうすっかり慣れました。なんだか盟友に連絡を取るような気持ちで(ただし百度翻訳は必須)、荷物の様子を聞きます。前回と同じく、「荷物がどうなっているか知りたい」という質問とともに荷物番号を送ると、すぐに返答が返ってきました。

多めに買ったのが、見事に裏目に出ました。
こんなにキレイにフラグを回収するとは思いませんでしたが、返送手続きの5倍楽な承認作業を行って、チャットは円満に終了。

4PXに教えてもらった荷物追跡番号を調べたところ、ステータスは「輸送中」。なので今はのんびり、荷物が届くのを待っています。

おわりに

「海外グッズをミニアプリで買ってみよう!」という軽い気持ちからスタートした、波乱万丈のタオバオ購入レポ。最終的にスマホから離れてPCを使い始めており、本末転倒にも見えますが、以下のことが分かりました。

  • ミニアプリ内のECモールは、海外配送料の支払いや商品キャンセルといった一通りの機能が遜色なく使える。
  • 海外から購入した時は、「いつ届くのか?」という不安が生まれたり、現状を確認するために店舗や配送サービス先にチャットを入れたくなる(これは国内配送が整備されている日本人ならではかもしれません)。買い手の国の常識と異なる部分は不安の種になるので、そこに合わせたサービスがあると満足度が上がる。
  • 中国のカスタマーサービスチャットはフレンドリーで優しい。

個人的には、(トラブルはあったものの)日本で買えないものを買えること自体がとても嬉しかったです。同様に、海外の方も「日本のものが欲しいけど売っていない/お店が信用できない」という悩みがあるはずなので、特に今のような情勢下ではECモールが求められているのではないでしょうか。

ミニアプリは、通常のアプリより手軽に越境ECを始められる新たなサービスです。越境ECを始めたいと考えている方や、興味があるけどどうやればいいのか分からないという方は、この機会に一度検討してみてはいかがでしょうか?

中国・アジア圏向けビジネスで必要な決済は、UnivaPayがご用意します。